セミネール14巻『ファンタスムの論理』第七講(抜粋)

S14:136 … フロイトが導入したありうる真理の保存についての思考には、技法的公正さがあるのですが、まったく救済がありません。その思考はこの粗野なルアーやそれが示す法外な誤用から距離を取るのです。そこには逆の教育として、ある種の幻想——それは精神…

フィリップ・ファン・オト「象徴界と無意識の優位」試訳(抜粋)

Philippe Van Haute, Against Adaptation: Lacan's Subversion of the Subject, Other Press, 2001, pp. 14-18. ラカンによると、メトニミーのプロセスはシニフィアンが共通で隣接する文脈において互いに連結される仕方と関連している。一般的に言えば、メト…

動物磁気の系譜まとめ

対象関係からみる動物磁気の系譜まとめ。 フランツ=アントン・メスメル(1736-1815) ウィーン大学医学部の医師であったメスメルはその教義や治療法の突飛さによってオーストリアから追放され、1778年にパリに転地した。彼は普遍的流体(un fluide universe…

ジャック・ラカン「女性のセクシュアリティに関する会議に向けた指導的意見」(1-6/10)

E725 1. 歴史的な導入 60年にわたる発展のなかで精神分析の経験を考慮してみれば、次のようなことを耳にしても誰も驚きはしないでしょう。それは、精神分析の経験はそれ自体、父によってもたらされた抑制〔répression〕にともなう去勢コンプレクス——それは精…

レオ・ベルサーニ「性愛の引き受け——フロイトにおけるナルシシズムと昇華」試訳(5/5)

精神分析はいかにして自我について語るのだろうか。私が思うに、これはフロイトのナルシシズム論によって生じた主要な問題であり、その問題に答える方法は昇華の理論に重要な結果をもたらす。ある時には、私が主張したように、フロイトの仕事のなかで昇華は…

レオ・ベルサーニ「性愛の引き受け——フロイトにおけるナルシシズムと昇華」試訳(4/5)

成人の生活において「原初的な自我のリビドー備給」の徴とは何であろうか。フロイトは「ある種の特別な困難が(中略)ナルシシズムを直接研究する方法のうちに横たわっている」と主張するため、主体は病理的な混乱、器質性疾患〔organic disease〕や「男女の…

レオ・ベルサーニ「性愛の引き受け——フロイトにおけるナルシシズムと昇華」試訳(3/5)

一見、最初は無関係に見える論考を議論することから私はこの疑問に取り掛かりたい。文化活動の非特異的な性化の考え方を追及することに対してフロイトが及び腰であることは、彼の初期の性的な快の理論に対するより決定的な拒否と関連して理解されるべきであ…

レオ・ベルサーニ「性愛の引き受け——フロイトにおけるナルシシズムと昇華」試訳(2/5)

性格特徴は神経症の症状、反動形成、昇華と呼ばれるべきなのであろうか。そしてこれらのプロセスは互いにどの程度独立しているのだろうか。最も重要なのは、この問題に対するフロイトの流動する立場のなかで何が争点となっているのかである。性格特徴がいか…

レオ・ベルサーニ「性愛の引き受け——フロイトにおけるナルシシズムと昇華」試訳(1/5)

本稿はLeo Bersani, "Erotic Assumption: Narcissism and sublimation in Freud," in Leo Bersani, Culture of Redemption, Harvard University Press, 1990, pp, 29-46より、五部構成の論文の第一部の試訳です。個人の非営利的な研究目的のために訳文を公開…